Home › Case Library › 三保松原 — 川と人の営みが支える文化的景観
場所 📍 静岡県静岡市
期間 1960年代〜現在
ステータス Ongoing
つながり 1件 →
Case Library

三保松原 — 川と人の営みが支える文化的景観

三保松原の砂浜と松林は、安倍川からの土砂供給と沿岸の自然作用、そして人の営みによって維持されてきた。海岸侵食への防災対策と世界文化遺産の景観保全を両立させようとするCase。
Nature Society
02Context|背景

安倍川が運ぶ土砂と沿岸漂砂によって三保の砂嘴が形成された。海岸の砂浜と松林、富士山への眺望は、古くから文学や絵画に描かれ、2013年には富士山世界文化遺産の構成資産となった。 三保半島の砂嘴は、安倍川が運ぶ土砂に、有度山の海食崖から削られた土砂が加わり、沿岸漂砂によって運ばれて形成された。 約3万本のクロマツからなる松林は、風や飛砂、塩害から暮らしを守る海岸林として植えられ、地域の人々によって保たれてきた。
03Tension|トレードオフ

高度経済成長期の砂利採取や上流域の砂防事業などによって、海岸への土砂供給が減少し、侵食が進行した。海岸を守るために設置された消波施設は、今度は世界遺産の景観との間に課題を生んだ。 また、松林も自然に維持されてきたわけではない。燃料利用の変化によって落ち葉の採取が減り、松林を取り巻く環境も変化した。 2013年4月、世界遺産登録の審査の際、イコモスは海岸の消波施設によって三保からの眺望が損なわれていると指摘した。
04Outcome|結果

静岡県は、景観と防災を両立するため、L型突堤と養浜を組み合わせた対策を進め、モニタリングを継続している。松林では地域住民やボランティアによる管理活動が続いている。 フォローアップ会議は2026年にも開催され、モニタリングと対策の見直しが続いている。 1960年代まで燃料として行われていた落ち葉の採取は、現在、ボランティアによる松葉かきとして続けられている。 NCの読み:三保松原の景観は、遠く離れた上流の川の管理と、足元の松林での小さな手入れの両方に支えられている。