Case Library
能登の里山・里海 — 伝統的管理と世界農業遺産
里山・里海の伝統的共同管理がGIAHSとして国際的に認定された、 人と自然の共生モデル。
01Context|背景
石川県能登半島に広がる里山・里海は、農林漁業と生態系が一体となった社会生態系(SES)の典型例である。
入会林・水利組合・漁業組合による共同管理(入会)が縄文以来継続し、2011年6月にFAOの世界農業遺産(GIAHS)に日本初認定された。
認定対象は石川県能登地域の4市5町(七尾市・輪島市・珠洲市・羽咋市・志賀町・中能登町・穴水町・能登町・宝達志水町)で、天日干し・海女漁・棚田・ため池など伝統的農林漁法と生物多様性が評価された。
2024年1月の能登半島地震、同年9月の豪雨により甚大な被害を受け、生業・景観・コミュニティが一変した。
JICAをはじめ国内外の機関が復興支援に参画しており、カキ養殖の再開など「創造的復興」に向けた取り組みが進んでいる(JICA 2025)。
03Tension|トレードオフ
伝統的管理を担う担い手の高齢化・過疎化が進む一方、
GIAHSや観光による外部からの注目が増大。
保全と利活用のバランス、地震後の復興と伝統的景観維持の両立。
04Outcome|結果
GIAHSとして国際的に価値づけられたことで、
里山・里海モデルが世界の農業遺産・保全政策の参照点となった。
OECMの概念的先駆けとしても位置づけられる。
05Sources|参考資料